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‘ビバヒル’ファンに捧ぐ [テレビ]

ジャジャジャジャッ♪ ジャジャジャジャッ♪

「懐かしいな。 あの頃を思い出すよ。本当は思い出したくないんだけどな・・・。
オレはみんなと一緒には卒業できなかった。でも、お前も知ってる通り、オレも卒業証書は手にしたよ。みんなとは三年遅れだったけどな。
この建物の奥にあるカフェテリアにはみんなよく顔を出してたよな。
そう・・・トニーも・・・。
アントニア・マルシェとの思い出が詰まっている、 このキャンパスには二度と来たくなかったよ。
でも、お前とだったら来られるかなって思った。
今はこうして、二人で幸せな毎日を過ごしてるんだもんな、ケリー・・・。ケリー・ギャレット・・・」

「なに寝ぼけてんのッ!?
同じアーロン・スペリングさんプロデュースのドラマでも、それは、“チャーリーズ・エンジェルズ”でしょッ!
私はケリー・テイラーよッ!! ・・・今はケリー・マッケイだけどネ♪」

・・・こんな夢を見た。

by 眉毛に傷のある男(a.k.a.ディラン・マッケイ)  (“ビバリーヒルズ青春白書”より)

 

◎解説

上の写真は、オキシデンタル カレッジ(Occidental College)という大学のキャンパスにある、J. STANLEY AND MARY W. JOHNSON STUDENT CENTER (FREEMAN COLLEGE UNION)という、長ったらしい名前の建物だ。

日米で人気を博した“ビバリーヒルズ高校白書・青春白書”(BEVERLY HILLS 90210)というドラマ内で、登場人物たちが通ったカリフォルニア大学(California University、略して‘CU’)というのは架空の大学で、キャンパス内のシーンはこのオキシデンタル カレッジでのロケーション撮影やスタジオでのセット撮影が巧みに使い分けられている。

ドラマで出てきたカフェテリアの、内部はスタジオ内に建て込まれたセットだったが、外観としてはこの、‘J. なんとかかんとか’っていう名前の建物がよく画面に登場した。この建物の二階は実際にカフェテリアになっている。

‘ジャジャジャジャッ♪ ジャジャジャジャッ♪’というのは番組のオープニングテーマ曲の出だし部分。
番組を見ていた人にはよくわかるフレーズではあるが、見たことのない人にはなんのことかさっぱりわからないフレーズに違いない。

ルーク・ペリーという役者が演じたディラン・マッケイという男は、番組の初期の頃、明らかに眉毛のところに傷らしきものが見受けられた。

高校時代の仲間と共に大学に進学し、当初は学校に通っていたディランだったが、いつの頃からか、仲間が勉学に勤(いそ)しんでいる時でも一人プールバーをうろついていたり、父が残した遺産(父のジャックは死んでいなかったが)を騙し取ってメキシコに逃げたおっさんを追いかけて行って、腹違いの妹エリカを救出したり、AA(Alcoholics Anonymous、アルコール中毒者更生会の略)で知り合った、モーテルのマネージャーをしているおっさんと協力して映画製作に乗り出そうとしたりしていた。

「オレみたいな大学生、他にいるかい?」
(ディラン・マッケイ、つまり、彼の声をアテていた小杉十郎太さん風にどうぞ)

そんなある日、裏の顔を持つ資産家、アントニオ・マルシェがジャック殺し(死んでいなかったが)に関わっていたことを知った彼は、アントニオの娘のアントニア(愛称、トニー)に接近し、彼女を利用して復讐を遂げようと企むのだが、首尾よく彼女に接近できたそのあとで、二人はなんと本当の恋に落ちてしまい・・・、トニーは父の反対を押し切り、ディランも復讐のことは水に流して結婚するのだった・・・。
が!娘を奪ったディランのことを憎むアントニオは、彼の命を奪うべく、雨の降る夜、愛車ポルシェを運転するディランを配下に狙撃させた。
と思いきや!それは父からの結婚祝い(というのは嘘だったのだが)を受け取りに、ディランに代わって自ら一人で車を運転して実家に向かっていたトニーだった。トニーが死んで、ディランはトニーが可愛がっていたラッキーという黒ネコと一緒にオートバイで旅に出るのだった・・・。

すごいドラマですね。一言で語れない解説などこれ以上は必要ないでしょうが、乗りかかった泥舟、もう少し続けます(すぐに沈みますからね)。

◎解説のつづき・・・

番組の主人公、ジェーソン・プリーストリー演じるブランドン・ウォルシュが番組を去ってから二話あとのエピソードでディランは戻ってきた。
その後、人知れず大学の単位を取得し続けていた彼も、仲間が卒業してから約三年遅れで卒業証書を手にすることができたのだ。

ジェニー・ガースが演じたケリー・テイラーは、男性遍歴を重ねながら、番組の最終回ではディランと仲良くやっていくような素振りを見せていた。
元々の主役だったブランドンも、そして番組が終了するギリギリまで付き合っていた弁護士のマットも、もう彼女から去ってしまっていたから、前世で結ばれていたディランと現世で結ばれたとしても何も不思議はないだろうし、彼女とディランにとっても、それが‘Happy Ever After’に違いない。

ケリー・ギャレットというのは、70年代後半に一世を風靡したABCネットワークのドラマであり、映画化もされた“チャーリーズ・エンジェルズ”で、ただ一人全5シーズンに出演したジャクリン・スミスが演じていたキャラクターの名前。劇場用映画版の第二弾、“フルスロットル”にも彼女は特別出演している。今年58歳を迎えたというのに、なぜかまだ若々しい。不思議だ。

この“チャーリーズ・エンジェルズ”と“ビバリーヒルズ高校白書・青春白書”の両ドラマでエグゼクティブ・プロデューサーを務めていたのが、アメリカテレビ界のかつてのヒットメーカー、昨年逝去されたアーロン・スペリング氏。この人が携わった作品は数え切れないが、そんな中で、日本で放送された有名なものだけでも、“刑事スタスキー&ハッチ”、“ベガス”、“ダイナスティー”、“パトカー・アダム30”、“メルローズ・プレイス”、“チャームド~魔女3姉妹”などがある。

・・・という解説を踏まえた上で、もう一度、‘ディランの夢’を読んでみてください。

理解できたでしょう?


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kobakoba

珍しく長文の大作ですね 頑張りました
by kobakoba (2007-06-18 09:32) 

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